読んだ本の数:14冊 読んだページ数:4164ページ
バーゲンで冬物用毛糸を購入しちゃって大急ぎで編み上げようとしているところに、結節性紅斑を発症して節々が痛んだりして、あんまり読めなかった。
- 鼠と竜のゲーム―人類補完機構 (ハヤカワ文庫 SF 471)
未来から過去へおっこちて帰れなくなってしまった人が、未来を変えないように気を遣いながら、政治に少し影響を与えてみたり、文化的に幼い古代人向けに未来文学の風味を少しだけ混ぜたおとぎ話を書いたりしてたんだと思うんだ。もし古代に戻れるなら作家になろうと思っていた少年時代に、自分なりに古代っぽさを込めた「コードウェイナー・スミス」というペンネームを考案したと思うんだ。あときっと未来では猫飼えなくて超悔しがってた。とか妄想しながら読みました。
読了日:02月01日 著者:コードウェイナー・スミス - 第81Q戦争―人類補完機構 (ハヤカワ文庫SF)
「ガスタブルの惑星」びっくりした。この種の奇抜さがこの流れで出るとは思ってなくて噴いた。あとメンシェンイェーガーに無理言って困らせたい。それにはまずドイツ語かぁ…
読了日:02月04日 著者:コードウェイナー スミス - 超弦領域 年刊日本SF傑作選 (創元SF文庫)
小林泰三「時空争奪」予想と違うオチ、藤野可織「胡蝶蘭」分け前こわい、岸本佐知子「分数アパート」SF、Boichi「全てはマグロの〜」感動バカSF、小川一水「青い星まで〜」巧いのにときどき噴いて困る。巻末の短編推薦作リストよいな。
読了日:02月06日 - シェイヨルという名の星 (ハヤカワ文庫SF―人類補完機構シリーズ)
シェイヨルのイメージがものすごい。夜うなされそう。
読了日:02月07日 著者:コードウェイナー スミス - ポケットの中のレワニワ(上) (100周年書き下ろし)
クレーム対応係で底辺でハケン、混血で帰化人、ねらーでヒキコモリでPC自作マニアでエロゲオタで二次萌え…すべての人が作為なく衒いなく自然に普通にそこにいる。伊井直行には、現代風俗をこう盛り込んで社会のなんちゃらをあれすれば…とかいう感じの作者の狙いというものが見え透いてこない感が常にある。研究されるべき。今回わりとエンタメでもあるので、ねらーでヒキコモリみたいな方も気軽に読んでみて、モデル料寄越すニダ!とかちげーよwとか言って楽しむといいと思います。先生の携帯はauだろうか?
読了日:02月08日 著者:伊井 直行 - ポケットの中のレワニワ(下) (100周年書き下ろし)
現実そのままの日常の活写に都市伝説レワニワがじわじわしみこんでると思ってたらいきなりレワニワ世界がぐぐっと浸食してくるんですよ。でも変わらぬ日常も確かにあるんですよ。おかしくない不思議じゃない、これが伊井直行なのだと思います。それにしてもレワニワおっさんくさいのにかわいいよね。
読了日:02月08日 著者:伊井 直行 - 私が捜した少年 (講談社文庫)
精神の在りようがハードボイルドな幼稚園児+故意犯的類型連発+意外とちゃんとしたミステリっぷり。おもしろたのしい。
読了日:02月10日 著者:二階堂 黎人 - ドアの向こう側
デフォルメの効いた人物造形がおもしろたのしい。時事的固有名詞が未知の状態で読んだらどんな感じなのかちょっと興味ある。
読了日:02月11日 著者:二階堂 黎人 - ナチュラルウールでかぎ針編み―M・Lサイズ (生活実用シリーズ NHKおしゃれ工房)
デザイン的には森ガール系かな。チュニックが豊富。L寸の編み方があるものは少ないけど、そもそもフリーサイズのものもある。チュニックとまっしかくの前あきベストを編んでみようと思います。
読了日:02月13日 - 西城秀樹のおかげです (イースト・プレス・チュチュカラーズ)
森奈津子初読。SFの偉い人で特にバカSFの権威だと思い込んでいたので、とにかく作品を読んで認識を改められたのはよかった。表題作の壊滅的に明るい未来すごい。あと「天国発ゴミ箱行き」は女性の自虐ギャグとしてこれ以上のシロモノは喪女板でしか見たことないかもしれん。
読了日:02月14日 著者:森 奈津子 - 人柱はミイラと出会う
石持浅海初読。古来の慣習が進化・デフォルメされて残っている日本、という舞台がまず面白く、アメリカからの留学生の視点で文化のギャップを見せるのがまた巧い。この世界の話をもっと読みたい。“人柱”という職業の頭脳明晰すぎる好青年が探偵役のミステリで恋愛小説でもあるというのもお得要素だけど、まず世界観がイチオシ。でもあの青年が外来種の鷹と知りつつ野に放つように言うわけないと思う。北海道っぽさにはこだわってないのかな。東京や京都のほうが異化日本っぷりが濃そう。
読了日:02月14日 著者:石持 浅海 - 今着たい手編みニット―かぎ針とぼう針で編む チュニック ベスト キャミソール プルオーバー and m (レディブティックシリーズ no. 2719)
ナチュかわ、森ガール系。ウェアから小物までひととおり。
読了日:02月21日 - 魚舟・獣舟 (光文社文庫)
上田早夕里初読。表題作いいなぁ。異生物の存在感が実に圧倒的で、そのうえでしっかり人間も語られて高密度。「くさびらの道」はいいマタンゴ系モダンホラー。短編は全体にこの枚数で語りきるか!という驚きを覚える。そして世界観構築も相当なもの。手練れっぽい。近未来的ガジェットを抜いたらどうなるかなとちょっと思った。それでもSFとして成り立つんじゃないかと思ってるんだけど。次に読むのどれにしよう。
読了日:02月21日 著者:上田 早夕里 - 残虐行為記録保管所 (海外SFノヴェルズ)
題名は内容にはあんまり関係なく、そういう名前の施設が出てくるだけ。オカルトとSFと冷戦と諜報戦とコンピュータの融合する裏社会で、書類と届け出と勤務評定でガチガチなお役所的組織に属する、賢いのについてなくて皮肉屋で愚痴っぽい非マッチョ主人公が業務なので仕方なく活躍するはなし。ハラドキものの展開のはずなのに、語り手の味わいのおかげで何もかもが微妙にユーモラスに見えてくる。「ナイトウォッチ」が面白かった方は是非。ときどき噴きますから。
読了日:02月24日 著者:チャールズ・ストロス
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