9月に読んだ本
読んだ本の数:10冊 読んだページ数:3140ページ
今月は三崎亜記の短編に出会えたのがよかった。ハヤカワ(プランニング)シリーズもっとないのかな。
そしてこのはかどらなさは…そうですね ラグナロクオンラインにはまってるんですね…。夫婦 RO おもしろいです。日常ではなかなかない、両人瀕死から協力プレイで起死回生の大逆転とか爽快です(そんなん日常で頻繁にあったら困る)。
となり町戦争
三崎亜記初読。国文学研究したくなる。すごいスルメの予感。
読了日:09月01日 著者:三崎 亜記盗まれた細菌/初めての飛行機 (光文社古典新訳文庫)
飛行士バカかっこいいしおっかさんかわいいなぁ。すっとぼけた味わいと適度に時代がかった感じをそこはかとなく醸し出すこの訳者の文体はすごいんじゃないだろうか、と思ったら「酒仙」の人か。読もう。
読了日:09月03日 著者:ハーバート・ジョージ ウェルズ失われた町 (集英社文庫)
3日ほどがんばったがどうも馴染めず。また今度。
読了日:09月08日 著者:三崎 亜記バスジャック
表題作の書き出しがとにかくすごい。ひっつかまれる。びっくりしてマジ「ぇー」て声出た。奇妙ななりに筋の通った世界にだんだん馴染んできたころにスカッと落としてくる感じのが好きだな。
読了日:09月11日 著者:三崎 亜記鼓笛隊の襲来
表題作の書き出しにまたやられる。びっくりしているうちに奇天烈な常識のまかり通る世界に住まわされる。ただ奇抜なことを思いつくだけではない、奇抜さを活かす仕掛けを見抜いてやりたいけど、なかなか驚き目を回すばかりだ。ちょっと思ったのだけど、長編でこういった手法を貫き通すのは体力と技巧を要し、読み手もある程度選んだりするかな。
読了日:09月11日 著者:三崎 亜記廃墟建築士
表題作は「図書館」だろ!と力説したいが、どう考えてもタイトル的に「廃墟建築士」って横綱だよなぁ。廃墟を建築というインパクトに加え、廃墟建築士試験とか廃墟建築士の建築法違反とか廃墟建築士と土建業界の癒着とかイメージ広がりすぎる。SF・奇想・架空お仕事・恋愛・ミステリ・図書館萌えとさまざまな要素で魅せる「図書館」が好きです。もっと読みたい。「蔵」がラストでとても美しいSFになってはっとした。ところで「動物園」(バスジャック所収)と「図書館」はハヤカワ(プランニング)シリーズとか呼べばよいのだろうか。
読了日:09月13日 著者:三崎 亜記1/2の騎士 harujion (講談社ノベルス)
うーんうーんライトノベルというか漫画的ご都合っぷりとキャラクタ造形でした。装画がサファイアと亜麻色の髪の乙女の邂逅に見えてだいぶ違う路線を想像しちゃったのも敗因だなー。それでもあえて多難を予感させつつ甘く力強くさわやかなラストがすごく好きです。
読了日:09月17日 著者:初野 晴精霊がいっぱい!〈上〉 (ハヤカワ文庫FT)
明るくコミカル。中学生ぐらいで読みたかったなぁ。
読了日:09月19日 著者:ハリイ タートルダヴ精霊がいっぱい!〈下〉 (ハヤカワ文庫FT)
世界観がほんとにイイ。みんながよく知ってる手垢系ファンタジー要素で絶無のオリジナル世界を構築するとかすごい。しかし合理的疑いがあるとしか思えない件がスルーされまくるあたりなど、ミステリ要素が生きてる感じはしなかった。この文体のコメディなら、連作短編で読めたらうれしかったかも。
読了日:09月22日 著者:ハリイ タートルダヴオーディンの鴉
今まさにここにある私たちの足の下の深淵をこれでもかと見せてくれる。心臓が痛くなるほどリアルに怖かった…。
読了日:09月26日 著者:福田 和代
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8月に読んだ本
読んだ本の数:20冊 読んだページ数:7130ページ
有川浩の図書館シリーズを別冊含めて読了するなど、恋愛ものの多い月でありました。えーとテメレア戦記もある意味恋愛ものだよな…。
阪急電車
あらまあすてき。こんなすてきな人達の住む今津線沿線は地価とか出生率とか上がってもいいんじゃないでしょうか。あの小豆色に白抜きの繊細なロゴが映えるおっとりと上品な阪急電車にとてもお似合いだと思いました。今津線には乗ったことないのがほんとに残念。
読了日:08月01日 著者:有川 浩[テメレア戦記] I 気高き王家の翼
堅物軍人の真性英国紳士と小生意気でけなげなドラゴンの魂の交歓。リアルな背景にとんでもないけどいてもよさそうなドラゴンたちが映える。ドラゴンのいる18世紀架空史、軍記もの、堅物ローレンス×萌えドラゴンテメレア、とさまざまに楽しめる。
読了日:08月06日 著者:ナオミ・ノヴィクテメレア戦記II 翡翠の玉座
中国は龍権先進国だったのか。おっと後半は驚愕の展開に…!
読了日:08月06日 著者:ナオミ ノヴィクつばき、時跳び
美しいですねロマンですねぇ。おかあさんとりょじんさんがけっこう好きです。こんなかわいい娘がなんでフリーなんだよ問題をちゃんと解消してあってフェアだと思いました。
読了日:08月07日 著者:梶尾 真治テメレア戦記III 黒雲の彼方へ
負け戦と陰謀と老獪なリエンの悪意が重いし暗雲たれこめ状態がほとんどだし、ちょっとしんどかった…。まだまだ子供なドラゴンたちには荷が重いのでローレンスがんばれ。次巻でスカッとするといいなぁ。でも Empire of Ivory って隠喩なのかな象牙の産出国でいいのかな…。
読了日:08月09日 著者:ナオミ ノヴィク紙魚家崩壊 九つの謎
北村薫たぶん3冊目。3冊とも私にはハマらなかったけどどれもよい作品だと思う。寓話だったり純文だったり巧いショートホラーだったり、バラエティに飛んでいてパスティーシュ集みたいに感じた。「紙魚家崩壊」ってほんとに人家の崩壊でもあったのか! 書痴同士の結婚は(蔵書家にはなりきれない読書家の視点からの傍目には)ほほえましいが末路こわい。「俺の席」つまされてこわい。
読了日:08月13日 著者:北村 薫図書館内乱
むずがゆくて最高にニヤニヤしました。そしていつ来るかと思っていた決定的瞬間が早くも! 次巻楽しみだ。あと堂上さんの絵面がロイ・マスタングになって困ってる。
読了日:08月16日 著者:有川 浩海の底
この荒唐無稽な素材をこう調理してくんのか。すげえ。硬派でリリカル。すげえ。調理といえば、対レガリス兵器に火炎放射器を持ち込みたい。あとレガリス丼は海老天入りですか。
読了日:08月18日 著者:有川 浩南の子供が夜いくところ
連作短編集。舞台が海外の南国ときては、私好みな古代大和国的観念の根幹まで遡れる的なところは期待しにくいにしても、よいホラーファンタジーだと思いました。“隠”の遠い遠い外伝でもあるのだなぁ。
読了日:08月20日 著者:恒川 光太郎歩兵型戦闘車両OO(ダブルオー)
馬鹿で真面目で熱い。複数の車両が変形合体して巨大ロボになる理由として、これ以上のものは聞いたことがない。ダブルオーの挿絵がないのが粋だぜ。
読了日:08月22日 著者:坂本 康宏完全犯罪研究部 (講談社ノベルス)
ああああ駄目だ痒くて痛くてこっぱずかしい!特に君と君!若いってひどいよなそうだろう!と悶えていたが、これだけやりすぎておいてさわやかめな読後感に持って行くとか…すげえ…。装画はどんなんがいいのかなぁとりあえずこれじゃないんだけど。
読了日:08月24日 著者:汀 こるもの天地明察
なんだろう、キャラが立ってる、じゃなくて、人柄が匂う。しばしばなんでもなさそうなところでじわっと瞼の裏が熱くなるのでやばい。深山幽谷の露天温泉につかったみたいに、しみじみよかった。
読了日:08月25日 著者:冲方 丁図書館危機
郁ちゃんのびざかり。きもちいいなぁ。
読了日:08月25日 著者:有川 浩図書館革命
大団円。もう正当に甘すぎてかゆくもなんともないぜ!
読了日:08月25日 著者:有川 浩三匹のおっさん
なんという全年齢向け良書…(上限なし的な意味で)。有川さんがおっさん世代になったときどんなかっこいい人物を描くのか興味が出てきた。須藤さんのじーばー挿絵がどれもいい。特にカバー見返しのビフォーアフターの変わりっぷりと変わらないっぷりが愛しい。あとあの孫息子は絶対じーさんそっくりの風貌に老ける。
読了日:08月29日 著者:有川 浩塩の街
カテゴリはSFじゃなくて恋愛で。脳内挿絵は高橋しん。
読了日:08月30日 著者:有川 浩別冊 図書館戦争〈1〉
なにこの萌えりんぐチャンピオンたちの競演…
読了日:08月30日 著者:有川 浩別冊 図書館戦争〈2〉
別冊も読了。激甘方面もじれったい方面もこれ以上の妄想は無理じゃんすか…。完結じゃんすか…。内緒にしたいんだけどこれらの別冊、ちょこちょこハンカチを使いました。あとけっこう声出して笑いました。ものすごいサービス精神の横溢した作家さんだなと再認識しました。
読了日:08月30日 著者:有川 浩シンデレラ・ティース
かわいいです。サキちゃん簡単に恋に落ちすぎだろ…でも相手が四谷さんじゃ仕方ない。
読了日:08月30日 著者:坂木 司鹿男あをによし
万城目学初読。ドラマも見ればよかったなぁ。先生の奈良・歴史・女学生知らずっぷりが正解だと思った。狐顔と鼠顔は直してもらえたのであろうかなぁ。
読了日:08月31日 著者:万城目 学
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7月に読んだ本
読んだ本の数:20冊 読んだページ数:5292ページ
今月はヴィンジとハウルと糞袋が収穫だったかな。
幼児化するヒト - 「永遠のコドモ」進化論
Dmitri Belyaev氏の“従順なキツネ”を作り出そうとする交配実験にちょっと触れられてるというので読んだ。人体の多くの特徴が幼児化によるものという説は、海洋居住説より納得がいった。ヒトの心身の特質を“幼児化”という視点で解く論をおもしろく読める本。日本は何故ロリコン大国か、についても触れる。
読了日:07月03日 著者:クライブ・ブロムホールマイクロチップの魔術師 (新潮文庫)
挿絵に負けた。
読了日:07月06日 著者:若島 正,ヴァーナー・ヴィンジ最果ての銀河船団〈上〉 (創元SF文庫)
「遠き神々の炎」の前に!ぜひ!! ファムはやっぱり野卑でイカす中年色男だなぁ。物理的分厚さと多彩なガジェットに幻惑されつつもリーダビリティーに促されるままに下巻へ。
読了日:07月10日 著者:ヴァーナー ヴィンジ最果ての銀河船団〈下〉 (創元SF文庫)
カタルシスまで遠かった…。でもついに来たファム無双と回収されまくる伏線に超すっきりだし、新たな冒険も遠い謎も待っていたから! 読後感がいいというか、読んでよかった感がある。見ているものの方に顔を向ける人間の様子は蜘蛛族にとって幼い子供を思わせてかわいらしく見える、というくだりがすごく好きだ。ヴァーナー・ヴィンジの手に入れられる邦訳は読み尽くしてしまったので、次は銀河船団→神々の炎の順で読みたい。
読了日:07月11日 著者:ヴァーナー ヴィンジマイノリティ・リポート―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)
映画全部見てない。「追憶売ります」好きだ。
読了日:07月12日 著者:フィリップ・K. ディック糞袋
藤田雅矢初読。肥担ぎから始まる軽妙でとぼけていて美しく哀しくかぐわしい、少年の成長と成功とその後の物語。この上品で穏やかな感じって何だっけかなぁ。架空物語っぷりは「後宮小説」級の堂々たるものだし、人生物語っぷりと主人公の性格にちょっと「旅のラゴス」を思い出す。ただし、「ダイナー」を食卓で読める私でもこれは自信がない。次は植物の本を読みます。
読了日:07月18日 著者:藤田 雅矢バルタザールの遍歴 (文春文庫)
佐藤亜紀初読。何度見ても「メルキオールの惨劇」を読みたくなるタイトルなので読んだ。やあこれは実に手堅く巧く堂に入ってるなぁ。ファンタスティックでオカルティックな異能を有し特異な状態にある青年貴族らが、それらでどんなすごいことをし一族の血筋の秘密はどうなっているのかと思いきやひたすらとめどなく没落しゆく物語。ヨーロッパ文学っぽい頽廃的な香気とピカレスクロマンっぷりと、独特の硬質な軽みを楽しんだ。
読了日:07月19日 著者:佐藤 亜紀ひみつの植物
表紙・冒頭の植物が魅力的すぎて。
読了日:07月22日 著者:藤田 雅矢科学でわかる料理のツボ
何かにつけ理由や目的を知らずにはおとなしく規則を守ってられない私とあなたに。何故塩より砂糖が先か、何故塩抜きを薄い塩水でするのか、など。復習的ではあった。
読了日:07月22日 著者:左巻 健男,稲山 ますみ星の綿毛 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
情報処理する多肉植物。自走するナノマシンの巨壁。植物群に都市が息づき壁のうしろに村ができる。とにかく世界が魅力的。角が丸くてふわりと素朴な肌合いがサイバー方面とはちょっとなじまない気がした。なんかこう椎名誠的な定かならぬ未来技術っぷりを勝手に期待。驚愕の結末とか瞠目のアイデアとかをこしらえなくてもイケる人じゃないかと思いつつ、3冊目はどれを読もうかな。
読了日:07月23日 著者:藤田 雅矢魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉
「ハウルの動く城」が消化不良なので読んだ。なにこれ超おもしろいんですけど!! 突き放したところがあまりなく伏線など丁寧に張ってあってわかりよい。不思議な魔法にあふれるハウルの出身地はマジ不意打ちでびっくりした。ラストの雰囲気がとても好きです。
読了日:07月25日 著者:ダイアナ・ウィン ジョーンズ星をかった日
自分の好みで4歳半の子供に読んでやった。難しいかなと思ったが、気に入ったようだった。
読了日:07月25日 著者:井上 直久コロボックル物語(1) だれも知らない小さな国 (児童文学創作シリーズ―コロボックル物語)
私も30年以上も前に読んだクチ。そうか語り手は大人だったんだなぁ。改めて語り手の視点から読んだ。
読了日:07月26日 著者:佐藤 さとるつきとうばん
自分の好みで選んで、4歳半の子供に読んでやった。須藤真澄の絵で見たいです。
読了日:07月26日 著者:藤田 雅矢コロボックル物語(2) 豆つぶほどの小さないぬ (コロボックル物語 (2))
30年ちょっとぶり。
読了日:07月27日 著者:佐藤 さとるコロボックル物語(3) 星からおちた小さな人 (コロボックル物語 (3))
そうそう、こうやってほんのちょっとずつコロボックルの世界が広がっていくんだよなぁ。30年ちょっとぶりに読んで、着ぐるみの中に鉛筆の削りかすが入っちゃう場面をすごくはっきり覚えている自分に噴いた。なんでそこなの。
読了日:07月28日 著者:佐藤 さとる,村上 勉コロボックル物語(4) ふしぎな目をした男の子 (コロボックル物語 (4))
ちょっと電気技師とその卵が多すぎだぜ…
読了日:07月29日 著者:佐藤 さとる,村上 勉コロボックル物語(5) 小さな国のつづきの話 (児童文学創作シリーズ―コロボックル物語)
ああ30年前よくわからなかったのは錯綜気味な話運びのせいかな。
読了日:07月30日 著者:佐藤 さとる,村上 勉八丁堀喰い物草紙 江戸前でもなし
するすると楽しく読んだのですが、魅力的だけどこの時代では浮いてるっぽいなぁと思う人物が多すぎたのです…。婿殿すごく普通で安心する。
読了日:07月30日 著者:宇江佐 真理図書館戦争
ニヤニヤしますなぁこれは! 脳内挿絵は細田守監督版「時をかける少女」風でした。
読了日:07月31日 著者:有川 浩
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6月に読んだ本
読んだ本の数:27冊 読んだページ数:8628ページ
今月はなかなかよい感じにハズレなしでよかったです。特に面白かったのは「遠き神々の炎」「MM9」かな。
禅銃(ゼンガン) (ハヤカワ文庫 SF (579))
「カエアンの聖衣」を先に読んでおいた。月と移動都市と植物猿の装丁は旧版だったんだなぁ。やっぱり「小姓」って言われるとなまめかしい美少年と思えてしまい、審美庵とかぶったりもして、なんかもう日本文化健忘症になって読みたい。日本人が騎士の出てくるものを書いたときの西洋文化圏での見え方が気になる。あと審美庵がモバイルOSを起源とする人工知性とか思えてしまうのも健忘したい。
読了日:06月01日 著者:バリントン・J・ベイリー蘆屋家の崩壊 (集英社文庫)
まんべんなくいい怪談集。「水牛群」は異形コレクション「グランドホテル」で既読だったが、今回連作のなかで読んだらすごいスルメだった。
読了日:06月01日 著者:津原 泰水BG、あるいは死せるカイニス (創元推理文庫)
どちらかといえば、SFにミステリがのっかってる、と思って読む方がお得かしら。相変わらず舞台構築とその生かし方の巧さが小気味いい。もー謎とかどうでもいい(ひどい)。解説が異世界ミステリ・SFミステリの良い読書案内になってる。
読了日:06月02日 著者:石持 浅海つくもがみ貸します
さらりと。しゃばけシリーズより文体がもこもこしてない気がする(もこもこってなんだよ…)。
読了日:06月03日 著者:畠中 恵ラ・パティスリー (ハルキ文庫)
結局はさらりと読めるおやつ小説として読んだ。お仕事+蘊蓄+恋愛+ミステリ。
読了日:06月03日 著者:上田 早夕里瞬間移動死体 (講談社文庫)
西澤保彦初読。キャラクタ造形が面白く「なつこ〜」も読んでみたくなった、とか感心したのはそこかよ。突飛なミステリに馴れすぎですか。
読了日:06月05日 著者:西澤 保彦アリア系銀河鉄道―三月宇佐見のお茶の会 (講談社ノベルス)
ロジック、大トリック+進化論、多重人格+探偵が多すぎる、天文+銀河鉄道の夜+いろいろ、など華やぎのある連作短編集。フィクションであることをつきつめようとしているかのようだが、これもまたミステリ。しかししょっぱなから「言語と密室のコンポジション」 はハードランディングというか読者をふるい落としにかかってませんか…。
読了日:06月06日 著者:柄刀 一なつこ、孤島に囚われ。 (祥伝社文庫)
これを読んでから森奈津子初読、というのをやってみたかった! 1冊読んでいるにもかかわらず、作者本人登場小説だと脳が思いたがるので困るやら面白いやら。オマージュというかインスパイアというかこれ二次創作じゃんすか。たっのしそうだなぁ! 「両性具有迷宮」も奈津子さんものらしい。
読了日:06月06日 著者:西澤 保彦悪夢の秘薬〈上〉 (扶桑社ミステリー)
F.P.ウィルスンは途中で止められんので困る。ビンテージワインが不味く感じる貧乏舌せつない。
読了日:06月07日 著者:F.ポール ウィルスン悪夢の秘薬〈下〉 (扶桑社ミステリー)
因縁はまだ続くのね。「マンハッタンの戦慄」のあといろいろとばして読んじゃったけど大丈夫だった。なんでかジャックが脳内でジョニー・デップになってる。
読了日:06月07日 著者:F.ポール ウィルスンMM9
心躍る真性エンタメなトンデモが現れないので自分で書いちゃいましたか。怪獣は天災なので気象庁が対応する、という設定からして好きすぎる。登場怪獣はいきなり群体生命、次は見た目は可憐な人型と、助走なしの踏み切りが潔いというか確信犯。怪獣の物理的矛盾を解消する若干ひねり過ぎ気味な力業にぇぇぇーと思いながらも、素敵なラストにつながる必須アイデアだったので押し切られちゃった。ラストは全ての特撮・空想作品のためにちょっと泣き笑い。TVドラマではテレビ業界人がきっちりセルフパロディしてくれるかどうかにも注目だ!
読了日:06月10日 著者:山本 弘レインボーズ・エンド上 (創元SF文庫)
たまに夫がping打ってきたりする夫婦2.0なのでこの世界の感触は悪くない。後でと言わず今読んだほうがフレッシュだと思うよ。ノンストップで下巻へ。
読了日:06月13日 著者:ヴァーナー・ヴィンジレインボーズ・エンド下 (創元SF文庫)
とりあえず近未来ガジェットとらしい雰囲気を満喫しつつ家族の再生を見守った。(解る範囲の)テクニカルタームとSFネタににやにや。エリート家族と諜報戦士群と昔すごかったおじいちゃんたちの傍らの、わりと冴えない少年フアンがかわいい。
読了日:06月14日 著者:ヴァーナー・ヴィンジ先生、カエルが脱皮してその皮を食べています!
前作にもあった筆の上滑り傾向が増したような。太字強調連発。小見出しが欲しい。エッセンスは相変わらず面白い。
読了日:06月16日 著者:小林朋道昆虫探偵―シロコパκ氏の華麗なる推理
なんか懐かしい雰囲気。
読了日:06月18日 著者:鳥飼 否宇シートン(探偵)動物記
なるほどシートンがホームズ役ははまるなぁ! 着眼が見事、そして“シートンであること”を大切にしたストーリー運びがシートンファンにも心地よい。大好きなんだね。
読了日:06月18日 著者:柳 広司逆境戦隊バツ「×」〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
おっとこれは…お約束系じゃない…!
読了日:06月19日 著者:坂本 康宏逆境戦隊バツ「×」〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)
大笑いするつもりで手に取ったのに、ほろりときたり燃えたりSFのエッセンスと正しい戦隊愛を感じたり。舞台や人物の背景がしっかり描かれていて、オモシロだけ狙ったものにはない安心感があり、もっとシリアスにもいけるんでないかと。いいエンタメでした。
読了日:06月19日 著者:坂本 康宏おそろし 三島屋変調百物語事始
各話それぞれずっしりと良い。やっぱり私は田辺聖子級に人間心理をえぐる宮部本が好きであることがわかった。キャラ萌えもファンタジーも(あってもいいけど)期待してない。ラストで異界に突入して謎の存在と対決し不思議な力で解決、2回目。私は最終話読まないほうがよかったかも。
読了日:06月22日 著者:宮部 みゆきアードマン連結体 (ハヤカワ文庫SF)
万能かに見えるナノテクをやんわり拒むおかあさんの話から始まるこれらの世界は、ギークじゃない、地に足の着いた人々が懐疑のまなざしで見つめる様々なグレーの階調の未来だった。いかにも心地よさそうな全きつながりを予感させつつ根本から粉砕してくるの何なの…。表題作はアードマン氏に恋したら負ける。
読了日:06月22日 著者:ナンシー・クレス仔羊の巣 (創元推理文庫)
ともだちになりたいな。あとおなかすいた。
読了日:06月23日 著者:坂木 司動物園の鳥 (創元推理文庫)
痛くて優しくて美しかった。ラスボスも倒し堂々の大団円。自分は強くないと感じている人のためのカタルシスと癒しの小説がたまたまミステリだった感じ。あとおなかすいた。
読了日:06月23日 著者:坂木 司腕貫探偵 市民サーヴィス課出張所事件簿
平凡で普通で地味な公務員が安楽椅子探偵、と思い込んで読み始めたが、面白い方に裏切られた。地味っぷりが普通じゃないとか無個性が絶対的な個性になるとかアリなんだ…。テンポの良い文章で登場人物の楽しいキャラクタとともにきっちりとした謎と解が提供されております。日常の謎かと思ったらけっこうダークな真相が出てくるところも好きだ。…それにしても腕貫の人は狐狸か狢の類じゃないでしょうね…。
読了日:06月25日 著者:西澤 保彦腕貫探偵、残業中
わあ腕貫さんは生身の人間だったんだ! ごはん食べるんだ! しかも食通! というのが最初の衝撃だった。このシリーズには魅力的な女性が何人も出てくるが、中でもユリエねえさんがとてもよいので「雪の中の〜」がいちばん好き。そして腕貫さんはサービス残業しすぎです。地味ダークなのに親切だ。いいなぁ家庭人としての腕貫さんの話も読みたいなぁ。
読了日:06月25日 著者:西澤 保彦遠き神々の炎〈下〉 (創元SF文庫)
設定もストーリーもキャラクタも堪能した。おもしろかった! 鉄爪族の生理と心理とキャラクタがとても素敵だった。ラストはじわじわきたんだけど読み違えてるかなぁ。今後所謂ファンタジーを読むときに、神話的宇宙図を見て無思考深部から超越界に至る宇宙図を思い出す、魔法を超越界のウルトラハイテクノロジーと理解する、蘇りし太古の邪神といえば疫病体だよね常考、などの副作用が出そうな気がする。
読了日:06月28日 著者:ヴァーナー ヴィンジ遠き神々の炎〈上〉 (創元SF文庫)
なんというハードSF奇想スペオペ…! 壮大なところはやたら壮大、奇想っぷりはファンタスティックなほど、異文化萌え・異生物萌え・幼獣萌え、マジメないい女×野卑ないい男、ロマンス+ハラドキももちろん山盛り。なんでもありすぎヴィンジ百貨店。読み始めこそ情報ぎゅう詰め感にたじろいだが、ページを繰る手は全く止まらないどころかむしろ加速。いいぞいいぞ。下巻に続く。
読了日:06月29日 著者:ヴァーナー ヴィンジ七回死んだ男 (講談社ノベルス)
世にミステリの種は尽きまじ、だなぁ。びっくり設定にかっちりした謎がしっかり絡み、軽妙な文体で楽しく読めるドタバタSFミステリ。若い探偵役の健全かつじじむさい性格設定、慌てている人や噛む人の台詞回し、あまりにもあまりな章題など、細かいところもいちいち好み。筒井感ありますね。
読了日:06月30日 著者:西澤 保彦
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5月に読んだ本
読んだ本の数:22冊 読んだページ数:7788ページ
心の鏡―ダニエル・キイス傑作集
アルジャーノン長編既読。冒頭の「エルモにおまかせ」SFらしく小気味いい短編で、のっけからキイスのイメージがちょっと変わった。表題作はラノベや漫画でもいけそう。「アルジャーノンに〜」「ママ人形」などに、アイデアの見せ方・感興の与え方について、キイス独特の方法論があると感じる。アルジャーノン中篇は必要にして充分だと思う。
読了日:05月03日 著者:ダニエル キイスディック傑作集〈2〉時間飛行士へのささやかな贈物 (ハヤカワ文庫SF)
うんうん、ディックだ。「父さんに似たもの」は「20世紀SF(2)」で既読の「父さんもどき」か。妙にモダンに思えるホラー。表題作は「究極のSF」で既読だけど今回もようわからんかった。「アフター・サーヴィス」「自動工場」わりと好き。
読了日:05月04日 著者:フィリップ・K. ディック,フィリップ・K・ディック,浅倉 久志サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ (ミステリ・フロンティア)
また本屋さんの日常をじっくりのぞかせていただく。いろんなお仕事ジャンルのこういう小説のまとめってどこかにないかしら。「ヤギさんの忘れもの」かわいかった。
読了日:05月06日 著者:大崎 梢晩夏に捧ぐ (成風堂書店事件メモ(出張編)) (創元推理文庫)
短編では気にならない(というか気にしないことに成功する)あれこれが気になっちゃって。まるう堂が出てくるならミステリじゃなくてもいいのに、とか書店フェチすぎる人の意見は気にしないでください。
読了日:05月06日 著者:大崎 梢平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)
今度は出版社の営業さんのお仕事を見せてくれる。ちょっと変な人の多いフレッシュ青春お仕事群像として面白かった。そんなにミステリではないので本好き・本屋好きならどなたにもお勧めできそう。書き下ろしの1編にはちらりとあの人の影が。
読了日:05月07日 著者:大崎 梢化身
「化身」の最終的な姿を想像している。全体的に予想外の展開にはなるのだが、驚きより戸惑い、怖さより違和感があった。装画がいちばんこわい。
読了日:05月08日 著者:宮ノ川 顕食のリスク学―氾濫する「安全・安心」をよみとく視点
読了日:05月08日 著者:中西 準子ディック傑作集〈1〉パーキー・パットの日々 (ハヤカワ文庫SF)
読了日:05月11日 著者:フィリップ・K. ディックディック傑作集〈3〉ゴールデン・マン (ハヤカワ文庫SF)
読了日:05月13日 著者:フィリップ・K. ディックディック傑作集〈4〉まだ人間じゃない (ハヤカワ文庫SF)
傑作集読了。ディックおそろしいわぁ…
読了日:05月15日 著者:フィリップ・K. ディックthe TEAM ザ・チーム
グレーゾーンに生きる奴らのもたらすグレーなりにきっぱりとした帰着が爽快なエンタメ小説。能城あや子=闇黄門。キャラクタ造形への抑制の利かせ方がすげえと思った。狙いすぎない。あとハッキングの場面で興を削がれずに済むのがとてもありがたい。他の作品も読もう。今気づいたけど「オルファクトグラム」読んだあと手を出してなかった。初読重要…。
読了日:05月16日 著者:井上 夢人風が吹いたら桶屋がもうかる (集英社文庫)
本物なのに労多くして効少ない趣味の超能力、華麗で理知的な推理が当たらない安楽椅子探偵、好みのタイプの美女と遭遇できるが全員ステディありの通年モテ期、が気の毒やらおかしいやら。水戸黄門的定型展開なのに毎度噴き出させ納得させてくれる、子供を公園で遊ばせながらベンチで完読できる短編集。本格ミステリを愛する人のための良いバカミスだと思いました。
読了日:05月16日 著者:井上 夢人あくむ (集英社文庫)
フツーな後味悪い系ホラー。
読了日:05月16日 著者:井上 夢人ダイナー
いろいろ特盛りなエンタメ系スプラッタ。ぱっと見てウッとくる人もいるかもしれないけど、おいしくておなかいっぱいになれる人もいる、お客様を選ぶ小説かも。人間味や希望は残虐描写の行間から匂い立つのが夢明だと思っていたので、後半のボンベロがちょっと拍子抜けだった。ここはもっとツンツンツンツンツンデレだろ…。酷薄猥雑最低カッコイイ感は健在で、おいしくおなかいっぱいになり後味も爽やかでございます。[あわせて読みたい]http://www.sakuranbo.co.jp/livres/sugao/index.html
読了日:05月16日 著者:平山夢明スロー・バード (ハヤカワ文庫SF)
なにこのひとり奇想コレクションさん…。20世紀SF(5)で既読の「世界の広さ」、「絶壁に暮らす人々」、「スロー・バード」が面白かった。「二〇八〇年世界SF大会レポート」ちょっと泣きそうになった。夢の未来図はまだまだ夢のまた夢。
読了日:05月18日 著者:イアン ワトスンパワー・オフ (集英社文庫)
1994年雑誌掲載とか聞きましたがマジですか…。ストーリーより、人工生命の概念と可能性についてざっくりつかんだ気になれることにときめいた。20世紀のうちに読んでおけばよかったなぁ。とりあえず「アキハバラ@DEEP」のクルークへの読み足りない感をA-LIFEに埋め合わせて貰った。
読了日:05月18日 著者:井上 夢人ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)
クレス初読。ビター。最萌えキャラはエンジェル。「ダンシング・オン・エア」犬SFアンソロに入ってたら良かったのに。「密告者」満足だけど欲を言えば異文化ギャップをもっと味わいたかった。
読了日:05月20日 著者:ナンシー クレスクラインの壷 (講談社文庫)
読了日:05月23日 著者:岡嶋 二人温かな手
人柱のアレもだけど、このひとはえらい設定をさらっと持ってきておいて、設定にもたれかかりすぎず且つ巧いラストにつなげるところが凄い。謎解きよりそっちにばっかり感心しててすみません。最終話よいですね。読み終わってから、いい装画だなと思いました。
読了日:05月24日 著者:石持 浅海カエアンの聖衣 (ハヤカワ文庫 SF 512)
ベイリー初読。異文化衝突SFだと思って読み進んでたら異生物侵略SFだったとかなにこれめくるめく感すごい…。「ヴィーナス・プラスX」やokama・白亜右月などのイラストでも思うんだけど、SF系架空服飾ってちょう萌える! でも悲しいかなセンスがなくて数々のカエアンファッションをうまく思い描けないので映像化希望。
読了日:05月25日 著者:バリントン J.ベイリーマンハッタンの戦慄〈上〉 (扶桑社ミステリー)
リーダビリティいいよなぁ。
読了日:05月28日 著者:F・ポール・ウィルスンマンハッタンの戦慄〈下〉 (扶桑社ミステリー)
安心して読める系。キャラクタも魅力的。
読了日:05月30日 著者:F・ポール・ウィルスン
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4月に読んだ本
読んだ本の数:12冊 読んだページ数:4160ページ
今月は個人的に難物なのにいくつかひっかかってはかどらなかった。収穫は恒川光太郎を手に取れたこと。世界観と文体・語彙がすばらしすぎる。世界に誇る日本の太郎さん100選とかあったら1票入れる。
千の脚を持つ男―怪物ホラー傑作選 (創元推理文庫)
安定感ある短編集。「それ」が一番好きかなっていうかスタージョンの文章のきらびやかさってなんなんだろう。集中の最地味モンスターなのに。「お人好し」はいい感じに予想を裏切ってくれて古典あなどれねぇ。「スカーレット・レイディ」映画みたいだった。
読了日:04月02日天体の回転について (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
ハードSFと言われればうなずきはするけど、得意のスプラッタや叙述系ミステリや構成の妙や読者の足下すくいなど、多芸ぶりを楽しめる短編集だと思う。表題作は装画にもなってる萌え萌えエレベータガールよりも、くそまじめな主人公により萌えさせられた。いろいろ巧いよなぁ。
読了日:04月03日 著者:小林 泰三夜市 (角川ホラー文庫)
『蟲師』級和製ファンタジー。隣の異界系。すいこまれるように読み終える。余韻と文体が美しい。
読了日:04月04日 著者:恒川 光太郎雷の季節の終わりに
独自の、でも今まさにすぐ隣にあるかもしれないと思える、どこか懐かしい異界の和製ファンタジー。この世界観の構築っぷりがもう身を委ねるしかない感じ。ゆかしく深く響く固有名詞の語感がいちいち良い。恐らくするすると読み終えてしまうので、次の恒川本をお早めにご用意ください。
読了日:04月04日 著者:恒川 光太郎草祭
連作短編集。今まさにそこにある異界。日本語の古く深い根がみずみずしく息づく固有名詞群。美奥説話が紡がれてゆく。いつかこれらはむかしばなしになる。よい本です。
読了日:04月05日 著者:恒川 光太郎ちんぷんかん (新潮文庫)
ほのぼのしんみり。「はるがいくよ」白眉。若旦那がようやく気づいて、そしてこれからどう変わるのか変わらないのか。
読了日:04月05日 著者:畠中 恵秋の牢獄
夜市よりこっちのほうがホラーだな。「神家没落」が恒川テイストも背筋凍結も上々でお気に入り。
読了日:04月08日 著者:恒川 光太郎1Q84 BOOK 3
ちょっと涙出た。またBOOK1から続けて読もう。
読了日:04月18日 著者:村上春樹ハイドゥナン (上) (ハヤカワSFシリーズ・コレクション)
高密度と著者の力量を思い知らされる感と霊能方面にちょっとくじけたので、下巻はまた後日読む。
読了日:04月18日 著者:藤崎 慎吾月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫SF)
流刑地・月世界の独立神話。ミシェールどこいったの…。「夏への扉」でハインライン無理だと思った私だが、先にこっち読んでればよかったのかもしれん。
読了日:04月30日 著者:ロバート・A. ハインラインこの人を見よ (ハヤカワ文庫 SF 444)
読了日:04月30日 著者:マイクル・ムアコック竜の柩〈上〉 (ノン・ノベル四六判)
なんだろうこのこっぱずかしさ、と思ったら、中学生ぐらいで書きたかったのがまさにこんな感じだったという個人的トラウマに触れた…。定型的キャラクターと展開、きりまわしの稚拙な感じに悶えるが、それは自分が映っている鏡というだけか。蘊蓄本として読みたかった。
読了日:04月30日 著者:高橋 克彦
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3月に読んだ本
読んだ本の数:15冊 読んだページ数:4730ページ
今月はシンギュラリティ・スカイで自分のストロス好きを確信したんだけど邦訳済みで書籍になってるのはもう全部読んじゃった。っていう…。なお、ストロスさんは4月10・11日に大宮で開催されるSFコンベンション「はるこん」のために来日するそうです*1。あーもっと邦訳されないかなぁ。
火星の長城 (ハヤカワ文庫 SF レ 4-3 レヴェレーション・スペース 1)
「ウェザー」萌えるというかアニメで見たくなる。「ダイヤモンドの犬」すごくイメージを喚起されるし謎の塔のバックボーンを妄想させられる。そしてやがて明らかになるタイトルが表すものの凄まじさ。
読了日:03月02日 著者:アレステア・レナルズ銀河北極 (ハヤカワ文庫 SF レ 4-4 レヴェレーション・スペース 2)
「ターコイズの日々」のイメージがものすごかった。緑の楽園かつ煉獄の光景を見た。「ナイチンゲール」はダイヤモンドの犬級にホラーでしょこれ…。融合疫の話って他にあるのかしら。もっと知りたい感じ。
読了日:03月05日 著者:アレステア・レナルズユリイカ2010年2月号 特集=藤田和日郎 『うしおととら』『からくりサーカス』そして『月光条例』・・・少年マンガの20年
対談熱すぎ。チョイスすばらしい。
読了日:03月06日 著者:藤田 和日郎,荒川 弘,諸星 大二郎,立原 えりか,伊藤 比呂美,加門 七海,市川 春子赤の女王の名の下に THANATOS (講談社ノベルス)
いきなり噴かされる登場人物リストの「巫女戦士」、小ネタの響き合い、祝祭的なまでのハイなノリ、期待を遥かに上回る湊のぶっこわれ面。いいですね! ひとでなしばっかりっぷりが一種爽快な笑いに昇華するくせに哀切さもじわりとくるのはなんなんだぜ。ミステリの骨格になんか違うもんの血肉をかぶせ時代性豊かな衣をまとわせすぎ。でもちゃんとミステリ。やりすぎ万歳。とりあえずこれが面白かった方とはずいぶんたっぷり語れると思う。
読了日:03月08日 著者:汀 こるものあなたのための物語 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
おおおお重かった…。SFの棚にだけ置いちゃダメだよこれ文学だぞ生と死と人間のブンガク! 入り口すぐに平置きだ平置き! 短編でさらっといかずに長編にした作者の体力筆力すごいと思います。あとやっぱこの装丁ベストマッチ賞。
読了日:03月12日 著者:長谷 敏司朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)
原子力を利用するとはどういうことか&終末医療について。
読了日:03月12日地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
豊富なビジュアルと楽しいキャラクタによるアニメっぽいノリ+トンデモないけどよく考えてあるっぽい空想科学+ガチで考証されてそうな大規模物理現象。やっぱ独自の持ち味だなぁ。オーソドックスな流れに粛々と乗りつつも、この作者、ノリノリである。ハードSFとしてもネタ満載バカSFとしても読めるし、人工意識とヒト&超巨大プロジェクトの2本柱に目移りしちゃったし、ちょっと印象がまとまりきらないけど、とりあえずイキオイでがーっと読んじゃって実に楽しかった。二重唱泣けた。ACOM のいる世界の話をもっと読みたいな。
読了日:03月16日 著者:山本 弘シンギュラリティ・スカイ (ハヤカワ文庫SF)
恋とスパイと陰謀と活劇と変な奴らと超異質存在、頭がパンクしそうな情報量と噴かざるを得ないユーモア感覚。3作読んで自分のストロス好きを確信した。ヒロイン所有の水玉パンツは史上最強だと思う。
読了日:03月20日 著者:チャールズ ストロスアイアン・サンライズ (ハヤカワ文庫SF)
ラブラブ夫婦にあてられるやらほほえましいやら。ストロス節ではあるけど「シンギュラリティ・スカイ」より普通というかちょっと薄味かな。
読了日:03月25日 著者:チャールズ ストロスたった2つ!の生地で作れるパン―発酵は冷蔵庫におまかせ
低温長時間発酵でこねの労力を軽減するやつ。いつか買いたい感じ。
読了日:03月25日 著者:相原 一吉子どもニット―3~7歳 男の子・女の子
読了日:03月26日シンプルでかわいいキッズニット―身長別100~140cm (Let’s knit series)サイズ豊富
読了日:03月26日冬の子どもニットブック―男の子・女の子 3~7歳
読了日:03月26日天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)
しょっぱな颯爽と美形登場でどこに行くんだぜと不安になったが真価はそんなところにはないはずだぜ下巻を読むぜ! 石工とロボかわいい。
読了日:03月27日 著者:小川 一水天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)
ちょっ、おいィ!?(誉め言葉)
読了日:03月29日 著者:小川 一水
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