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はてなダイアリーで書いていた日記のログをインポートしました。ごく稀になんか書く。

第1回ACRI研究会らへんのメモ(遅い)

ちゃんとした方のレポート。

中途半端(というか自分にとって既知の事柄はすっとばしがちで役に立たない)な私のメモ。

  1. 音声ツアー
    • 音声ブラウザでのWebブラウズ、スクリーンリーダーの支援でのテキスト入力の様子を実演。混同しがちな両者の違いも体感できたかも
  2. Webにおけるユニバーサルデザイン入門(アルファサード有限会社代表 野田純生氏)
  3. 大阪市Webサイトとユニバーサルデザイン財団法人大阪市都市工学情報センター情報推進室 山田晴弘氏、大阪市立大学 創造都市研究科教授/学術情報総合センター副所長・教授 中野秀男氏
    • 大阪市の地域情報サイトでは、様々な仕様へのリニューアルを試み、閲覧者によるユーザテスト、アクセス数の動向の把握などを行っているそうだ。見栄え重視・重量級仕様にリニューアルしたとき、ユーザテストでデザインは好評だったもののアクセス数は増えず。その後、テキスト中心・軽量仕様に再リニューアルしたところ、アクセス数・リピーターとも増加。再リニューアルの手法は結果的にSEO検索エンジン最適化)も兼ねており、検索結果上位表示によってアクセス数が増加。軽くて使いやすかったことと目的の情報が容易に見つかったことが、ユーザの再訪につながったと分析される。大阪市民のみなさんは特に、この実証実験結果を大いに参考にしましょう :-)
    • 受注したWeb制作業者を教育しなきゃ使い物にならないことがあるけど授業料もらってないよ、という笑えない笑い話。まあ、ユニバーサルデザインを求める発注が増え、アクセシブルなサイトを構築できることが高い評価につながるなら、Web制作業者は明日のごはんのために大急ぎで方向転換するんじゃないかと私は思うです。昔の弊社がそうだったし。WebコンテンツのJIS基準の到来がよいきっかけになることを個人的に期待
    • 大阪市のサイトは、ライトハウスの協力で音声ブラウザによるテストを行っているそうだ。うらやましいというか、他の自治体ではそういう取り組みはあるのかな?
  4. ユニバーサルデザインな物作りに関するサイトに関わっていた視覚障碍のある方の言葉からメモ
    • 晴眼者や、そのサイトの構造を既に理解している人が音声ブラウザでテストしても、視覚障碍者の実際の使用感とは異なるのでは?
    • ページ先頭の長大なナビゲーションリンクは邪魔。スキップするためのリンクがほしい。自分が使う気になる新聞社サイトは2社だけ
  5. ACRIと研究会の概要、今後の研究会予定(ACRI代表 持田徹氏)
    • 次回は6月、メーリングリストで連絡を取り合いつつWCAG2.0の翻訳を進め、具体的な応用例などを考案して、「WCAG2.0を読み解く」というテーマで開催する予定。(…英語がまるきり駄目な私は役に立たないぽ)
    • 第3回以降、持田さんがアイデアを持っている“ソースコードが公開されているブラウザを利用した、無料または安価な音声ブラウザ”を開発してレビューを行う予定。懇親会でちらりと聞いたところによると、音声ブラウザの形態には Mozilla Firefox のエクステンションも検討しているとか。ステキー。みんなが気軽に使えるようになって、非視覚系閲覧環境の存在を常識化させてほしいものだ
    • 同じく第3回以降、障碍のある方の実際の利用状況を知るために、障害者のサポートをしている方などの講演を予定。実際にWebにバリアを感じている方の声を聞く、それはこの種の催しに毎度ひそかに期待しているテーマ。今回ゆくりなくも視覚に障碍のある方の生の声が聞け、益するところが大きかったので、なおのこと期待

音声ブラウザ・スクリーンリーダーのメモ

IBM製無料音声エンジンとActiveXで音声読み上げの体験とかその他の無料音声エンジンとか

めも。

とりあえず、同じ時刻に同じページを同じ音声エンジンで聞いていたかもとホホエんでしまいますた :p)

IBM製無料音声エンジンとActiveXで音声読み上げ

ProTALKER 97 エンジンProTALKER ActiveX コントロール V1.01以降(ともに無料ダウンロード可能、ホームページビルダーには同梱)が導入されたWindows95、98、NT 4.0 Workstationで、InternetExplorer v4.0以降(日本語版)でもって音声読み上げできるWebページを作るためのあれこれ。ホームページビルダーには関連ドキュメントを同梱(バージョン7では、インストールしたディレクトリの \sample\speech\readme.htm)。
ActiveXいやんだけど、読み上げテストや音声によるWebブラウジングの体験を無料で行う手段のひとつにならないかなと思いつつメモ。*1

*1:この機能を導入しているサイトは、「このページは、音声読み上げ機能付きです」をフレーズ検索するとみつかるかもです

ACRI研究会 リアル配信実験

第1回 ACRI研究会 ― Webサイトのユニバーサルデザイン 入門編 ―」が本日18時30分から大阪・梅田で開催される。その模様を実験的にリアル配信するそうだ。視聴にはRealOnePlayerが必要。

第1回共に生きる障害者展 おぼえがき

第1回共に生きる障害者展」に行ってきた。
「情報通信機器展2004・ユニバーサル生活展」で、富士通らくらくブラウザASIN:B0000E1W1A)をちょっと触った。InternetExplorerコンポーネントではあるらしいのだが、CSSで display:none や visibility:hidden にしてあるテキストを読み上げた。あたりまえといえばあたりまえなんだけども安心した。知的障碍者や子供のための“ひらがな変換”が、なぜだか「Web系メモ」ほかで効かないことがわかり、デモにいらしてた開発者の方を悩ませる。すみませんすみませんすみ(ry*1 もっといろいろ試したかったけど、買ってからにしよう。…いやゴメーワクをおかけしたからでなくて、たまにしか使わないユーザにも扱いやすそうな一見してわかるインターフェイスだったので、読み上げテスト用と“ながら聞き”用にしようかと。
日本IBMで音声読み上げソフトの開発に携わる浅川智恵子さんの講演は、レジュメを貰い損ねたので自前のノートから雑感をメモ。
浅川さんは、“ユビキタス・コンピューティング”が実現すれば、その利用環境は障碍者のそれと共通点を持つだろう、と指摘する。超小型機器の超小型画面は、超拡大文字表示と似る。機器の操作中や車の運転中は、いわば手が使えない情況。ユビキタス到来にそなえてWebリソースやPC用ドキュメントをアクセシブルなものにしておこう、というアクセシビリティおすすめトークはアリかなあ。
近頃、画像にalt属性が必要だということは認知度が上がってきたが、なぜ必要なのか、どのように使われるのかがまだ理解されていないと感じるそうだ。例として挙げられたのがHanako-Net。見栄えを整えるための透明gif画像のalt属性に「spacer」、というのはよく見かけるし、どこぞのデジタル系専門学校ではスライス書き出しした画像のaltに「分割した画像の右上分」などと入れるように指導しているという話も聞く。しかし飾りの画像それぞれのデザインと用途に合わせて「gradation」「shadow」「1pix-mainColor」「dashline」「line」「features-image」「吹き出しの底」(!)etc. はすごい…。きっと、制作者の方は几帳面なのだろう。「実践アクセシブルHTML - 第一回「altはつけるだけじゃなくて」」(Web Site Design Vol.8 ISBN:4774117633)でも読んだら、その几帳面さを生かして適切なaltをつけまくってくれるんじゃないだろか。

*1:後日、開発者の方から検証結果をご連絡いただいた。「再現性なし」とのことで一安心しつつ、あの会場での現象はいったいなんだったんだか謎のまま終了するのだった。