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はてなダイアリーで書いていた日記のログをインポートしました。ごく稀になんか書く。

12月に読んだ本

今月特に面白かった本は、「新化」などの石黒達昌の生物系リアルサイエンスフィクションもの、「時間封鎖」上下巻です。今月も何やかや忙しくてあんまり読めなかったなー。
読んだ本の数:17冊 読んだページ数:4608ページ

  • 食べればやせる讃岐うどんダイエット (マキノ出版ムック) 食べればやせる讃岐うどんダイエット (マキノ出版ムック)
    要するに讃岐うどんはコシの強さから腹持ちがいいので、通常のうどんより低GIと考えていいかも?ということかにゃー。讃岐うどん食べて痩せた体験談が豊富。好きだし打つし讃岐のうまい薄口醤油が届いたので食べます。
    読了日:12月03日 著者:マイヘルス社,マキノ出版
  • 本場さぬきうどんの作り方 本場さぬきうどんの作り方
    技術指導はさぬき麺業とこんぴらうどん。レシピの通りに打ったらいつもよりコシが強く長さの揃った麺になった。
    読了日:12月03日 著者:香川県生麺事業協同組合
  • ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314) ユービック (ハヤカワ文庫 SF 314)
    “ユービック”って車とか塗り薬とか栄養ドリンクとかとにかくちょっとチープな商品名っぽいよねとかいう考えはまんまと作者の思うつぼなのだった。あとスタンド攻撃受けてるのかと思った。
    読了日:12月04日 著者:フィリップ・K・ディック,浅倉 久志
  • 歌の翼に(未来の文学) 歌の翼に(未来の文学)
    読了日:12月06日 著者:トマス・M・ディッシュ
  • アンブロークンアロー―戦闘妖精・雪風 アンブロークンアロー―戦闘妖精・雪風
    零、一皮むけ続ける男。雪風との関係に於いてはこれが極限だと思っていたい…まだ先があるとしたら萌え尽きる。最後まで雪風は決して擬人化されることなく、ジャムも全く捉えること不能な“異星体”のままですばらしい。それにしても超重量感で貧弱な我が脳髄への負荷はものすごかった。世界と自己の認識、言語、意識などの問題を扱いつつ思弁と会話が物語を構築してゆくスタイルは、かつて歯が立たなかった他作品と通じるが、雪風の場合は前2作が助走になったのと、雪風や零やクーリィ准将への思い入れでどうにか読み切れた感。まだ頭痺れてる。
    読了日:12月07日 著者:神林 長平
  • アマチャ・ズルチャ 柴刈天神前風土記 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) アマチャ・ズルチャ 柴刈天神前風土記 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
    すごく乱暴に分類すれば中島らもグループに入るかもしれないが、そのグループには中島らも深堀骨しかいない。土橋とし子の装画・口絵そのままな怪作。もしかして:土橋とし子装画グループ。ふざけのめしただけのように見えのの、しかし文学的香気もあるといえばありののの、さらに愛の真実もなきにしもあらずのののの、あっ伝染性もありますピピピピピ。「若松岩松教授〜」「隠密行動」「愛の陥穽」が特に好き。
    読了日:12月10日 著者:深堀 骨
  • 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
    大好物の言語系でもあった! “虐殺の文法”がどんなものなのかチラリとでも触れてほしかったなぁ。「ハーモニー」より糖衣薄く端正な骨格がよく見える印象。イルカ筋製ポッドを湖で放し飼いにしたいというかもう君ら海に還って朽ちるまで泳げ。
    読了日:12月11日 著者:伊藤 計劃
  • 冬至草 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 冬至草 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
    石黒達昌初読。明晰きわまりない文章、専門分野の知識と経験を生かした完成度の高い“見てきたような嘘”。フィクションであることを忘れかねないやばい。「希望ホヤ」「冬至草」「デ・ムーア事件」「アブサルディに〜」、いずれもウェット感を抑えた表現がサスペンスフルでしかも胸を突く。放射性の環境で生きる植物の典拠にハイアイアイ群島が出てくるに及んで、図書館の順番待ち予約図書を解約してありったけ借りた。
    読了日:12月12日 著者:石黒 達昌
  • 94627 94627
    形式と文体のマッチングが雰囲気を盛り上げるというかじわじわと背筋を冷やすというか。ほとんどホラーに近い。これもうっかりすると「こんな薬物事件の話を読んだんだけど…」とかいって人に話してしまいそうなほどリアル。
    読了日:12月15日 著者:石黒 達昌
  • 死して咲く花、実のある夢 死して咲く花、実のある夢
    キャラクタの楽しさとにぎやかさでなんとか読み切った。これといい迷惑一番といい、表面のライトさにするっと乗って読めない自分がくやしい。いちいち考え込みすぎる。
    読了日:12月15日 著者:神林 長平
  • 兇天使 (上) ハヤカワ文庫JA 兇天使 (上) ハヤカワ文庫JA
    途中まで。装画と挿絵・萩尾望都、は伊達じゃなかった。
    読了日:12月17日 著者:野阿 梓
  • 平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに、 平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに、
    表題作は科学論文体裁のリアルサイエンスフィクション。日本の端正な鼻行類。“ハネ”を持ち恋をすると光を放ちいまわのきわに涙を流すというファンタスティックな希少種のネズミが題材でありながら、体裁と描写のかっきりと学際的なことに脳が混乱し刺激される。参考文献と作者あとがきも故意にフィクションとして読んで楽しかった。「新化」の先行論文でもあるのでできれば先に読むといいです。
    読了日:12月17日 著者:石黒 達昌
  • 新化 新化
    表題作は「平成3年5月2日、後天性免疫不全〜」を先行論文として読んでおくとより楽しめるが、後で参考文献として読んでもいいかも。ハネネズミといいカミラ蜂といい、ファンタスティックな生物をあくまでリアルサイエンスの俎上で魅力的なフィクションに仕立てる技の確かさに唸る。小説という畑において、この人は科学研究・医療現場から来た野生のプロでもあって、その強みを存分に生かした作品がすばらしい。
    読了日:12月17日 著者:石黒 達昌
  • 最終上映 最終上映
    癌の告知と壮絶な治療や医療行為と死を巡る医師の心理などを、硬質な文体と湿り気を廃した描写で淡々と綴る。寝たきりに近い患者とその主治医の物語で、わかりやすいドラマや大きな動きはないのに、心理の綾と細かなエピソードで飽きずに読ませる。微妙な友人でもある患者、微妙な恋人でもある患者をめぐる心理が、また静かにひそかにぐっとくる。文学だ。「ステージ」は非エンタメ系リアルスプラッタでもあり、まざまざと描かれる人体解剖や臨終の様子もさることながら、何故か硬膜下麻酔のくだりが最も冷や汗をかいた。
    読了日:12月19日 著者:石黒 達昌
  • 海を失った男 (晶文社ミステリ) 海を失った男 (晶文社ミステリ)
    既読「ビアンカの手」「シジジイじゃない」やっぱベスト級。「そして私のおそれはつのる」は、ストイックボランティア老嬢→スピリチュアル愛餓えお婆、感受性豊かな娘→愛され超少女、など登場人物の印象が二転三転して妙に惹かれた。「成熟」を読んだ後だからか、腑に落ちきらないところがあっても超人テーマの中にするっと収まった気がする。この選集のテーマは「愛」だったりするのかなーと思ってちょっと調べて、スタージョンが「愛の作家」と呼ばれることを知った。へー。
    読了日:12月20日 著者:シオドア・スタージョン
  • 時間封鎖〈上〉 (創元SF文庫) 時間封鎖〈上〉 (創元SF文庫)
    壮大な宇宙規模の現象の謎、小さな僕らの心の謎。いま可及的速やかに下巻を読みたいので感想書いてられない!
    読了日:12月25日 著者:ロバート・チャールズ ウィルスン
  • 時間封鎖〈下〉 (創元SF文庫) 時間封鎖〈下〉 (創元SF文庫)
    壮大な宇宙規模の謎、既知の技術で成り立つリアルな明日、魅力的な人々の豊かな人間ドラマ、卓越したストーリーテリング。SFの棚に置かなくていい、幅広く読まれて欲しい。「仮定体」は自らの在りようから他の知的存在の在り方を類推して理解不能な干渉をしてくるが、人類だっていつか他の知的存在に擬人化した思いこみで余計なお世話を焼きはしないか。で、この本とか雪風とか読んで受容の幅を自分なりに広げておけばいいと思うんだ。続きが楽しみだ。
    読了日:12月26日 著者:ロバート・チャールズ ウィルスン

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