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はてなダイアリーで書いていた日記のログをインポートしました。ごく稀になんか書く。

11月に読んだ本

引き続き編み物中および寒くて図書館に行きにくくてペースが落ちています。うん、今月こそ落ちているよね!
今月の瞠目本は「アーサー王ここに眠る」、待ちに待った本は「銀天公社の偽月」文庫版です。ちょっとした待ち時間とかに恐るべきさぬきうどん系を読み返しているせいで、讃岐うどんを食べたくて食べたくて困っています。
読んだ本の数:19冊 読んだページ数:5902ページ

  • ZOKU (カッパノベルス) ZOKU (カッパノベルス)
    これはよいおやつ本ですね。特撮やアニメに出てくる所謂悪の組織というのはどーしてあんなにセコい悪事をすることがあるのだろーか、についてそれなりの理由付けをし、それを背景に据えたときにあり得る事態を、実によいキャストを得て楽しいホンに仕立てたという感じ。イラストが山田章博でさらにおいしい。
    読了日:11月01日 著者:森 博嗣
  • 数学的にありえない〈下〉 数学的にありえない〈下〉
    おもしろかった! 終盤の美しい伏線回収にはぞくぞくした。満腹の溜息とともに穏やかな心持ちで読了。確率論やら量子力学やらのあれこれは上出来な解説付き入門書レベルで、タイトルに惹かれなかった方にむしろ手に取って欲しい感じ。それにしても映画で観たいなぁ。
    読了日:11月01日 著者:アダム ファウアー
  • ZOKUDAM ZOKUDAM
    これもまたおやつ的。特撮やアニメに出てくる人型巨大ロボットって実際存在意義とか開発過程とか基地とかどーなのよ、について現代社会の枠組みの中でそれなりの仮説を組み立て、それを背景に据えたときにあり得る事態を、前作と別設定ながら同じノリのホンに仕立て同じキャストで上演してる感じ。水柿先生がキャラものエンタメ小説書くとこうなりそうかも。
    読了日:11月03日 著者:森博嗣
  • ドクター・アダー (ハヤカワ文庫SF) ドクター・アダー (ハヤカワ文庫SF)
    欠損フェチとかよりも、親子の永遠の対立、テレビに頬を寄せる三重苦の少女が沈黙と闇の中で育てたもの、ただの変態じゃないアダー、などの印象が強かった。古さと新しさを同時に感じる台詞回しの独特さは訳者の腕か。
    読了日:11月05日 著者:K.W. ジーター
  • フラッシュフォワード (ハヤカワ文庫SF) フラッシュフォワード (ハヤカワ文庫SF)
    リーダビリティ、ひとひねりのあるアイデア、壮大なスケールとちっこい人間模様の同居、ご都合主義寸前のところで納得させられてしまうあたり、伏線回収の見事さ、などなどやはりソウヤー作品だなぁ、と。解説にある著作リストを見て、これは読んだ、これは未訳、とわくわくした。
    読了日:11月06日 著者:ロバート・J. ソウヤー
  • 銀天公社の偽月 (新潮文庫) 銀天公社の偽月 (新潮文庫)
    [購入本]表題作は今までぼんやりと戦後は無害になったかわいそうなものと感じていた“つがね”の印象にざくりと斬りつけてきてびびった。「爪と咆哮」の語り手(たち)の物凄まじい状態に慄然とする。全体的に基調に陰鬱さがある短編集だけに、これが表題作でもいいと思った(「銀天公社の偽月」という題の華と豊かなイメージにはかなわないけど)。大好きな怪しい中国人口調の鳥人譚は楽しい。シーナワールドがまた少し見渡せた感じ。もっともっと書いて欲しいんだよなぁぁ…
    読了日:11月08日 著者:椎名 誠
  • 残された人びと (ジュニア・ベスト・ノベルズ (16)) 残された人びと (ジュニア・ベスト・ノベルズ (16))
    読者を甘やかさずしっかり考えさせるあたり、ジュニア向けといって侮れないというかジュニア向けだからこそか。心身両面で超人ではない17歳のコナンが清新。それにしても「未来少年コナン」の設定変更やオリジナルエピソードは、ストーリーに見せ場や人間模様をうまく作り、長丁場の物語の中に緩急とふくらみを作り出しているなぁ。
    読了日:11月10日 著者:アレグザンダー・ケイ,内田 庶,小坂 しげる
  • 孕むことば 孕むことば
    こどものことば部門が特に楽しかった。
    読了日:11月11日 著者:鴻巣 友季子
  • 華氏451度 (ハヤカワ文庫SF) 華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)
    たぶん子供の頃に読んだと思うけど意味わかったはずないので再読。匿書家の家ごと焚書する火炎の野卑さと、ラストの緊張をはらんだ静謐さの対比が印象的。読書女としては、ビーティを落とし寝返らせたい欲がふつふつと湧くぜ。
    読了日:11月12日 著者:レイ ブラッドベリ
  • キノの旅〈9〉the Beautiful World (電撃文庫) キノの旅〈9〉the Beautiful World (電撃文庫)
    読了日:11月14日 著者:時雨沢 恵一
  • キノの旅〈11〉the Beautiful World (電撃文庫) キノの旅〈11〉the Beautiful World (電撃文庫)
    読了日:11月14日 著者:時雨沢 恵一
  • キノの旅〈12〉 キノの旅〈12〉
    読了日:11月14日 著者:時雨沢 恵一
  • キノの旅〈10〉the Beautiful World (電撃文庫) キノの旅〈10〉the Beautiful World (電撃文庫)
    読了日:11月15日 著者:時雨沢 恵一
  • 犬はどこだ (創元推理文庫) 犬はどこだ (創元推理文庫)
    米澤穂信初読。登場時のイメージが限りなく軽薄なハンペーが「役不足」に気づくあたり、あれれ著者の感覚がキャラクターに反映され過ぎちゃった?と思ったらきっちり伏線でよかった。伏線上手さんなのかな? 未だかつて読んだことのないタイプの幕切れが印象的すぎて、作家のイメージが固定されちゃいそうなので、他のも読んでみる。
    読了日:11月15日 著者:米澤 穂信
  • 現代短篇の名手たち4 ババ・ホ・テップ (ハヤカワ・ミステリ文庫) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ケ 5-4) 現代短篇の名手たち4 ババ・ホ・テップ (ハヤカワ・ミステリ文庫) (ハヤカワ・ミステリ文庫 ケ 5-4)
    ダメさがかっこよさに昇華するってこういうことかぁ…。ひどい比喩の連打もすごい表題作、決してわかりやすいかっこよさに流れない「審判の日」、「どうしてこうなった」ってコピーをつけたい「ステッピン・アウト」、プレビン父娘&マーサの探偵ものを読みたくなる「ハーレクイン〜」が特にお気に入り。「草刈り機を持つ男」はスティーブン・キングばりにこわくてやだなぁと思ったら、解説にあるエピソードがもっとこわくてほんとにいやだ><。
    読了日:11月17日 著者:ジョー・R・ランズデール
  • 天山の巫女ソニン(5) 大地の翼 天山の巫女ソニン(5) 大地の翼
    うんうん、少年少女にはこんなラストがいいよな! えらいひとたちの権謀術数、不定見で煽られやすい群衆のこわさなどなど、いつか見なくてはならないものをしっかり見たこどもたちは、これから歩みをより確かにしていくだろう。恋愛感情がからむと難しそうだなと思いつつ、「ソニンの青春」「ソニンの愛情」「ソニンの幸福」的に続きが書かれるのもありじゃないかと思いました。
    読了日:11月18日 著者:菅野 雪虫
  • 儚い羊たちの祝宴 儚い羊たちの祝宴
    「山荘秘聞」にはぞっとしてほっとしてまたぞっとしてしまいには噴いてで超ふりまわされた。「玉野五十鈴の誉れ」はカタルシスある良い読後感を予感しただけにホントにラストでうわぁぁぁってなった。高品位読書サークル憧れるわぁ入りたいわぁと思いながら読んでたら、最後の表題作でこれまたうわぁぁぁ。雰囲気に頼らない真性ダークだった。次々出てくる本を読みたくなって困る。
    読了日:11月19日 著者:米澤 穂信
  • 壁抜け男の謎 壁抜け男の謎
    多様なジャンルのつまみ食い的。総じておやつ本。異形コレクション参加におどろいた。本格ミステリもあるけど難易度低めにして、トリックを見破る楽しみを提供してくれてるかな。
    読了日:11月25日 著者:有栖川 有栖
  • アーサー王ここに眠る (創元ブックランド) アーサー王ここに眠る (創元ブックランド)
    アーサーの物語であり、アーサー王物語の物語でもあり。時代と社会の制約の中でほのかに光るグウィナの抑制の利いた賢さが頼もしい。挿絵もすばらしい。子供に読ませたい本リストに入れる。これを読んだ後では、巻末広告の物語本がどれも面白そうに見えて困る。
    読了日:11月28日 著者:フィリップ・リーヴ

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