9月に読んだ本
今月は結膜下出血を患い眼科でドライアイ気味を指摘されて自粛したため少ないです。……うん、ちょっと少ないよね。
今月の自粛しきれなかったおもしろ本は「触手(タッチ)」「宇宙飛行士ピルクス物語」です。
読んだ本の数:30冊 読んだページ数:10123ページ
- わたしを見かけませんでしたか? ハヤカワepi文庫
あるあるあ…ねーよwwww
読了日:09月01日 著者:コーリイ・フォード - アレグリアとは仕事はできない
私はミノベなので笑えない。いらついてぐんにょりしてしんみりした。別の作品を読もう…
読了日:09月01日 著者:津村 記久子 - 電話男 (福武文庫)
読了日:09月02日 著者:小林 恭二 - 冒険の惑星 (1) (創元推理文庫 (647‐1))
読了日:09月04日 著者:ジャック・ヴァンス - まだ見ぬ冬の悲しみも (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)
ガチガチさととんでもなさのバランスがおもしろい。どこかでだまされてるかもしれないけど、巧くだまされるならいいじゃないですか。細かいネタ配りににやにやした。言語好きには「メデューサの呪文」がたまらない。
読了日:09月04日 著者:山本 弘 - 触手(タッチ)〈上〉 (ハヤカワ文庫NV―モダンホラー・セレクション)
医師が奇跡のような力を手に入れたがその背後にはクトゥルフの影が。そして時は満ち恐ろしい代償が襲いかかる…とかいう話じゃないよね、そうだよね? いろいろドラマチックというかドラマ化しやすそうだ。ディッシュの「M.D」を思い出しつつ下巻へ。
読了日:09月04日 著者:猪俣 美江子,F.ポール・ウィルスン - 天涯の砦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
ちょっとエッジな人の多いドラマチックな集団の、地道で生理的にも心理的にもギリギリなあがきを、手に汗握るというかほとんど胸が詰まる思いで読んだ。ハッピーエンドでよかったよ、常にバッドエンドが脳裏にちらついたもの。幸村誠の絵で克明に。
読了日:09月05日 著者:小川 一水 - 触手(タッチ)〈下〉 (ハヤカワ文庫NV―モダンホラー・セレクション)
おもしろかった! ホラーだのSFだのの枠に入れとくのは惜しい。で、やっぱり「M.D」をもういちど読みたくなるっていう…
読了日:09月05日 著者:猪俣 美江子,F.ポール・ウィルスン - 砂漠の惑星
レム初読。ソリッドでストイックでテンポよし、画が浮かばなくてもさくさく読める。すごい。異星の“生命体”が圧倒的に異質だと、やっぱりこうでなくちゃとうれしくなる。“敵“に対し知恵をふりしぼって対抗する無敵号の人々はたくましいが、人間に関係ないことがらには干渉しない心の広さが必要、自然の法則以外に支配されず活動している存在は動物あるいは人間と比べて優らずとも劣らない―と思惟するロハンは真に無敵だ。
読了日:09月06日 著者:スタニスワフ レム - 宇宙飛行士ピルクス物語 (1980年) (海外SFノヴェルズ)
文庫化にあたって(訳者が故人のため)解説の大野典宏氏が加筆・修正したそうなので、途中で切り上げてそちらを読むことに。用語が古い印象はありつつも、そんなの問題じゃないぐらい面白く読破中ではありましたが、大野氏の解説も読みたいし。
読了日:09月07日 著者:深見 弾,スタニスワフ・レム - ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF 237)
予想以上に思弁的だった。断絶していた。ソラリスと人が、だけでなく。理解を絶する圧倒的な存在の前で、人はどうしてこうなってしまうんだろう。ソラリスの海にそうっと触ってみたいと思ったけれど、本当にそこへ連れて行かれたら私はその通りにできるだろうか。
読了日:09月07日 著者:スタニスワフ・レム - エデン (1980年) (海外SFノヴェルズ)
しょっちゅう目が滑ってどこを読んでたかわからなくなるのは、丁寧すぎるぐらい視覚的描写が多いからかな。とてつもなく異質な異星人とのかすかな意志疎通に至るまでの試みは、絶望的にもどかしく危うい。こうでなくちゃだぜ! 直感と本能でパワフルに活動するドクターが、時々無精髭のナウシカに見えた。
読了日:09月08日 著者:スタニスワフ・レム - バベル17 (ハヤカワ文庫 SF 248)
普段スペオペはほぼぶん投げてしまう私が面白く読んだ。大好物の言語系だからだけでもなさそう。リドラとブッチャーの愛の始まり(〈あなた〉と〈わたし〉のくだりがすごい)とか、ブッチャー不器用かわいいよブッチャーとか、とにかくブッチャー萌え、とかを楽しんだ。リドラがパプリカっぽいなと思ったのは、才色兼備で惚れっぽく惚れられやすく男性が進んで助けてくれるからかなぁ。バベル-17改訂版とヘプタポッドBをマスターしたら無敵だ。なお脳内挿絵は士郎正宗でお送りしました。
読了日:09月09日 著者:サミュエル R.ディレーニー - 宇宙飛行士ピルクス物語(上)
ミステリ要素のある地味〜なハードSFだが、おはなしのおもしろさだけを追っていてはホントに単に地味なだけで終わってしまいそう。月面をそこで暮らしたかのように微に入り細を穿って描いて見せたり、(架空の世界が舞台なのに)普遍的な問題提起として参考になったり、地味〜なヒーローの心の動きを高潔なところも恥ずかしいところも淡々とあるいはユーモラスに晒したり。地味だけど深くて広い。ピルクスはいいなぁ旅のラゴスぐらいいいなぁ!
読了日:09月10日 著者:スタニスワフ レム - 宇宙飛行士ピルクス物語(下)
「確かに木星は摂動を伴うものだったらなんでも作りたがる」とか突然ぽこっと言われると地味に噴く。解説を読みたくて単行本を途中で投げて文庫版を読んだけど、その甲斐はありました。
読了日:09月10日 著者:スタニスワフ レム - 幻詩狩り (創元SF文庫)
読了日:09月12日 著者:川又 千秋 - 神は沈黙せず
読了日:09月12日 著者:山本 弘 - ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)
攻殻を読みマトリックスを全部見たあとでようやっと読んだ。25年前にこれとかぶっとばされる。造語の語感がとにかくすごいので訳者もえらい。
読了日:09月15日 著者:ウィリアム ギブスン,ウィリアム・ギブスン - プリズマティカ (1983年) (海外SFノヴェルズ)
やっぱり「コロナ」いいよ「コロナ」。おとぎ話ともほら話ともつかない「プリズマティカ」、めくるめくばかりのマルチプレックス体験「エンパイア・スター」も実に印象的だった。彼の文章のきらびやかさ、色彩と音楽の存在感はいったいなんなんだろう。
読了日:09月16日 著者:サミュエル・R・ディレイニー - 下りの船 (想像力の文学)
「ぬかるんでから」の感想のほぼコピペになっちゃうけど、理不尽な世界に逃げ場のない緊密な文章で囲い込まれるおそろしさ、だなぁ。(全く関係ないけどこの装画、「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」文庫版の表紙にしたい…)
読了日:09月19日 著者:佐藤哲也 - 泰平ヨンの航星日記 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF)
宇宙吉四六というか昔話っぽい感触がおもしろい。新訳版読みたいなぁ…
読了日:09月19日 著者:スタニスワフ・レム - 夜中に犬に起こった奇妙な事件 新装版
異なるシステムを持つ他者の目で世界を見た。彼に見えるものが私には見えず、私に見えるものが彼には見えない。ペットのネズミの名前はアルジャーノンじゃないけど、この作品はSFでもあると思う。
読了日:09月20日 著者:マーク・ハッドン - ノパルガース
どうしよう竜を駆る種族より面白かった…。異星の文化は戦乱で壊滅してるし地球が主舞台だけど、リアルに異質な異星人が描かれるのはやっぱり嬉しい。ノパルに憑かれた宿主の人間が、憑かれてない人間とひどく感情的に対立するへんは、筒井「トラブル」も思い出してスリリングだった。現ならぬ闇におぼめく「精神寄生体」といえばコリン・ウィルソン作でクトゥルーで強敵なんだけど、こちらの寄生体のあまりにあっけない駆除方法には噴いた。直観人間強い。イキオイで読めれば面白いんじゃないかしら。装画が内容を表してないのはパルプっぽさ?
読了日:09月26日 著者:ジャック・ヴァンス - 先生、子リスたちがイタチを攻撃しています!
いいなぁおもしろいなぁたのしいなぁ。前2冊も読んでからにするとより楽しめます。
読了日:09月26日 著者:小林朋道 - にょっ記
12ょっ記 穂村3ム って題字のフォントなんなの! 挿絵と本文の字組もいいなぁぁ
読了日:09月26日 著者:穂村 弘 - 容疑者Xの献身
好んで読む作家じゃないんだけど、さすがに謎の入れ子構造など手堅く巧い。そこにこんな純愛を乗っけるとか狡いほど巧い。
読了日:09月27日 著者:東野 圭吾 - バビロン・ベイビーズ
マリの内部で起こっていること、ベイビーズおよび新人類に説得力を感じなかったけど、それ以外はそれなりに読めた。ってほぼついていけてないじゃん…。事態の周辺のマフィアやギャングやハッカーたちの動きは生き生きとしていて、トオロプをはじめいいキャラクターが揃っている。ヒロインも彼らぐらい魅力的で精神状態の描写や変化の様子が納得できるものだったらなぁ。暴力とドラッグに満ちた世界で、誰も未来と背景を見通せないまま手探り状態でつぶし合っているカオスさは、かえってリアルではあった。
読了日:09月27日 著者:モーリス・G・ダンテック - タウ・ゼロ (創元SF文庫)
うわぁウラシマ効果はここまで突き抜け得る要素だったのか…!
読了日:09月30日 著者:ポール アンダースン - 獣の奏者 I 闘蛇編
アニメの目の焦点が合っていない怖いカットを見てなんとなく手をつけていなかったが読み始め。これは最後まで読もう。輸出したい和製ファンタジー。
読了日:09月30日 著者:上橋 菜穂子 - 獣の奏者 II 王獣編
読了日:09月30日 著者:上橋 菜穂子
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